実銃のM60はM36のステンレス版である。
M36は小型のJフレームでスチールで作られた。
.38 S&W Special +Pという弾で5発と小型ゆえ、護身用や警察が隠し持つのに使われるようだ。
また、S&WはM36の軽量版といえるM37 Air Weightも作っている。
このM37はフレームをアルミ合金で作り軽量化させたものだが、
最近のS&Wが使う、
アルミにレアメタル、スカンジウム(Scandium)を混ぜたアルミ合金ではないようだ。
さらに、M36、M60には女性をターゲットとし木製のグリップを装着したLadySmith(LS)というモデルもある。
概観は良く、パーティングラインはトリガーガードの裏には残っているが、他はきれいに消されている。
アウターバレルにはライフリングも再現されて入るが、インナーが長くそれほど目立たない。
2インチのバレルでインナーを稼ぐためと思えば、まぁ納得できるが、もう5mm短くてもいいんじゃと思う。
書くまでも無く8mmBBのカート式で、このカートに8mmBBを装填するには付属のローダーを使う。
BB(+2発)で押して装填すればローダーを使う必要は無いがまどろっこしい。
ローダー自体はタダの棒でもいいと思うが、
付属のローダーはHWで出来ている様で形も安っぽい棒では無く、なんとなく良い感じではある。
動作は6mmがアレだっただけに、もう少し使い込んでみないとわからない部分もあるが、今現在は快調。
8mmのM36の初期ロットには起こしたハンマーを指で戻すと暴発するといった不具合があったようだが、
こいつは説明書に挟まっていた紙に書かれたように、
ハンマーを親指で抑えながら中ごろまで倒したところで、トリガーから指を離すと問題なくデコックできる。
ガスの出力はデリンジャーより高いようだが、
カートによるロスやバレル長あたりが原因か、初速はデリンジャーと近いと思う。
具体的な初速データは、そのうちデリンジャーと共に測定したいと思う。
初速
本体付属0.34gBB
Chrony弾速器
摂氏24度
はじめ5発がダブルアクション、
後半の5発がシングルアクションで測定した。
当然だが、5発の後はリロードで1分ほど間が開いている。
M60 2in | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
初速[m/s] | 42.37 | 46.63 | 46.93 | 51.05 | 39.42 | 45.94 | 49.87 | 45.84 | 45.61 | 53.52 |
High [m/s] |
low [m/s] |
高低差 [m/s] |
平均値 [m/s] |
運動エネルギー [J] |
53.52 | 39.42 | 14.1 | 46.718 | 0.371 |
平均値が46.7とデリンジャーより(38.5m/s)早い結果となった。
また、シングルでもダブルでもそれほどの違いが見られないように思う。
しかし8mmの0.34gのBBだと、いまいちよくわからないので、
BBを0.2gとして逆算したところ、大体60.42m/sという値が出た。
まぁ6mmと8mmではまた違うんだろうが、
カート式で2インチのバレルでは良い値なんではないだろうか。